ミネラル補給
こんにちは!日差しが強く気温の高い夏になり、一年でとくに汗をかきやすい時期になりました。暑い夏は身体を動かさなくても、知らず知らずのうちに汗をかいているものです。汗には、水分だけではなくミネラルも含まれています。そのため、特に汗をかく時期は気づかないうちにミネラルを失っています。今回はミネラルの摂りすぎや不足がどのように身体に影響するかについてお伝えします!
運動などをして汗をかく以外に、普段なにもしていない状態でも1日に約0.5リットル前後の汗をかいています。 汗は、体温調節機能によるもので、身体は運動や入浴・風邪などで体温が高くなると、体内の水分を外に出すことで温度を下げようとします。そのため気温の高い夏は汗が出やすくなります。 汗の成分の99%以上が水になります。そのため汗はただの水分だと思いがちですが、じつはその他にも様々なミネラルが含まれています。汗に含まれる主なミネラルは、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどがあり、このなかで1番多く含まれているものが「ナトリウム」になります。その他のミネラルは微量に含まれます。量は微量とはいえ、慢性的なミネラル不足が「夏バテ」の原因の一つだとも言われています。 ミネラルは体内で生成することはできません。汗をかきやすい夏だからこそ、お水だけでなくしっかりとミネラルを補給する必要があります。 ミネラルは私たちの身体にとって重要な役割を持つ五大栄養素のひとつです。
ミネラルは「無機質」とも呼ばれる栄養素で、カルシウム、鉄、ナトリウム、亜鉛、リン、マグネシウムなどもミネラルの一種になります。ミネラルは骨をはじめとした身体の組織を構成し、身体のコンディションを調整する大切な役割を担っています。
ミネラルが過剰または不足するとどうなるの?
ナトリウム過剰・カリウム不足
ナトリウムとカリウムは細胞内液と外液の浸透圧を均等に保つ役割があります。
血圧が上がる原因の一つとして、食塩に含まれるナトリウムが挙げられます。ナトリウムは血管内に水分を引き寄せ血圧を上げる役割をしています。塩分の摂り過ぎが高血圧に繋がるとよく言われるのは、そのためです。
ナトリウムが過剰になると、浸透圧が上がり血圧が上昇しますが、このときにカリウムが充分にあると、余分なナトリウムを排出する働きをしてくれます。
血圧が高い人は、汗をよくかいた日はミネラルの摂取を意識しましょう。
カルシウム・マグネシウム不足
- 骨や歯がもろくなる
- イライラする、怒りっぽくなる
- 疲れやすい、脱力感 など
カルシウムとマグネシウムのバランスが保たれていると、マグネシウムのサポートでカルシウムの吸収が効率的に行なわれ骨や歯が形成されます。また、カルシウムとマグネシウムは 脳神経の鎮静作用があります。
カルシウム:マグネシウム=2:1のときが一番効率的に働き、バランスが崩れると効果は低下してしまい、骨や歯は形成されにくくなり、イライラするなどの症状が出やすくなります。
カリウムは筋肉のエネルギー生産にも関係があり、不足すると脱力感をまねきます。汗をかくことでカリウムが不足しやすくなるので、汗を多くかいた時はとくに注意しましょう。
亜鉛不足
- 味覚が変わる
- 皮フ炎
- 抜け毛
- 傷の治りが遅くなる など
亜鉛は、新陳代謝に必要不可欠のミネラルになります。不足すると舌にある「味蕾(みらい)」という味覚センサーが鈍ることにより、味覚障害を引き起こします。
また、亜鉛は皮フや髪の毛のたんぱく質の合成に関わっているため、亜鉛が不足すると、皮フのターンオーバー(皮膚が新しい細胞に生まれ変わること)がうまくいかず、皮フ炎を発症したり、毛の細胞をつくる「毛包」に影響を及ぼします。
その他、亜鉛はコラーゲンの形成に欠かせないほか、DNA修復にも欠かせない栄養素です。不足すると、炎症が長引いたり、キズを修復するのに必要な細胞の機能が低下することがわかっています。
鉄不足 ●立ちくらみ・めまいがよくある ●慢性的な肩こりや頭痛がある ●シミができやすくなった ●物を落としやすいなど力が弱くなった
鉄は、たんぱく質と結合すると全身に酸素を行き渡らすヘモグロビンという物質になります。このヘモグロビンが不足すると、全身に酸素が行きわたらず、酸欠状態やエネルギー欠乏、血行不良などを引き起こし、立ちくらみやコリや痛みの原因になります。また、鉄が不足すると酸素のみならず酵素不足を引き起こします。シミの原因であるメラニンを分解する酵素にも鉄分が必要なため、鉄が不足するとシミができやすくなります。その他にも、筋肉の動きにも影響を及ぼすため、不足すると筋力も落ちてしまいます。気分を安定させる「セロトニン」や、ストレスを軽減する「ドーパミン」といった脳の神経伝達物質の分泌が低下するので、落ち込んだりイライラしたり、気分のすぐれない状態が続くことがあります。 不足しがちなミネラル4種類……カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛
過剰摂取に注意が必要なミネラル4種類……ナトリウム、マグネシウム、リン、セレン
ミネラルを上手に補給するには?
ミネラルは、体内で生成することができないため、不足分は食べ物や飲み物から摂取する必要があります。ミネラルの種類によっては、吸収されにくいものや、他の成分と一緒に摂取することでより効率よく吸収できるものや、過剰摂取に注意が必要なミネラルがあります。
カリウム
カリウムは、切り干し大根、ドライトマト、アボカド、枝豆、小松菜などの野菜類やドライバナナ、ドライマンゴー、干し柿、キウイなどの果物類、焼きのり、あおさ、干しひじき、刻み昆布などの海藻類などの食品に多く含まれています。
カリウムは、水に溶ける性質があるため、食材を水にさらしたり、細かく切って茹でたりすると摂取できる量が減ってしまいます。そのため、茹でてその汁を捨てるといった調理法は避け、レンジで加熱したり、蒸したりすることでより効率的に摂取できます。
カルシウム
煮干しやししゃもなどの魚、油揚げやがんもどきといった豆類を含む食品、塩昆布やモロヘイヤといった藻類や野菜類にも豊富に含まれています。せっかく意識的にカルシウムを摂取していても、ビタミンDが不足しているとカルシウムが吸収されず、不足になってしまうことがあります。ビタミンDは、カルシウムの吸収を促す働きに加え、血液中のカルシウムを骨まで運ぶ働きもあるため積極的に摂取するようにしましょう。
マグネシウム
マグネシウムは300種類以上の「酵素」を活性化する性質を持っています。
マグネシウムは、通常の食事をしている限り過不足はほとんどないといわれている栄養成分ですが、マグネシウムはサプリメントなどからの過剰摂取に注意する必要があります。
サプリメントや薬などでマグネシウムを摂り過ぎると、下痢などの症状が出てしまう可能性があるため、注意が必要です。
一般的な食生活を送っていればマグネシウムを摂り過ぎてしまう心配はありません。
過剰摂取してしまった場合でも、健康な人であれば余分なマグネシウムは腎臓から排泄されますので、下痢などの症状が出た際は、サプリメントの摂取を見直す必要があります。
マグネシウムは、カツオ、あさり、乾燥わかめ、焼きのり、サバ缶などの魚介類や海藻類、ぬかや玄米などの穀類、胡麻、アーモンドやカシューナッツなどのナッツ類などに多く含まれています。
鉄
不足しがちな鉄分を補うためには、レバー、ビーフジャーキーなどの肉類や片口イワシ、しじみ、あさりなどの魚介類に多く含まれています。
鉄分の種類によっては、たんぱく質やビタミンCと一緒に摂取すると吸収率が高まることが分かっています。そのため卵や乳製品といったたんぱく質を多く含む食品、野菜や果物、いも類といったビタミンCを多く含む食品を同時に摂るようにしてみましょう。
亜鉛
亜鉛は、レバー、牛肉、ビーフジャーキーなどの肉類、牡蠣、しらす干しなど魚介類、胡麻、カシューナッツ、きな粉、アーモンドなどナッツ類や種実類などに多く含まれています。
通常の食生活においては、亜鉛の過剰摂取が起こることはほとんどありませんが、サプリメントなどの利用により長期にわたって亜鉛を過剰摂取すると銅の吸収が阻害され、老化防止などに働く抗酸化酵素の活性低下が起こる場合があります。
また、鉄の吸収も阻害されるため貧血や胃の不快感などが生じる恐れもあることから、なるべく食事から摂取することを意識し、難しい場合はサプリメントなどを一時的に利用するなど、生活習慣や体調をみながら摂取しましょう。
暑い夏は身体を動かさなくても、知らず知らずのうちに汗をかいているものです。 汗をかいた身体は、水分だけでなくミネラルも同時に失うため、意識して水分&ミネラルを補給を補給して、暑さ対策をしましょう!
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